「インターナショナルスクール ランキング」で検索しても、出てくるのは学費の表ばかり。「結局どこがいいの?」と感じている方へ。
先に答えをお伝えします。日本のインターナショナルスクールには、偏差値も、公的な機関が出しているランキングもありません。そのかわり、「有名」「名門」と呼ばれる学校に共通する条件(歴史、国際認定、カリキュラム、進学先の公開など)を比較軸にすると、学校どうしを客観的に比べることができます。
30秒でわかる早見表ランキングのかわりに使える比較軸
この記事でわかること
- インターナショナルスクールにランキング・偏差値がない理由と、かわりに使える比較軸
- 全国の有名校・名門校の見方(地域・タイプ別)と、男子校・女子校の例
- 学校の「レベル」の確かめ方と、わが家にとって「どこがいい」の決め方
「有名な学校=わが子に合う学校」とは限りません。納得して学校を選ぶための材料を、順に整理していきます。
01インターナショナルスクールにランキングや偏差値はある?
結論から言うと、日本のインターナショナルスクールには偏差値も公式なランキングもありません。ネット上で見かける「ランキング」は、別の基準で並べたものです。
偏差値がない理由
日本の私立中学・高校の偏差値は、同じ入学試験を受けた子どもたちの成績分布をもとに出されるものです。インターナショナルスクールの多くは、学力試験で一斉に合否を決める方式をとっていません。
入学の可否は、主に次のような要素で決まります。
- 子どもの英語力(学年に応じた授業についていけるか)
- 面接や、これまでの学校の成績・評価の記録
- 保護者との面談や、家庭の教育方針が学校と合うか
- その学年に空きがあるか(欠員が出たときに受け入れる学校も多い)
このように、同じ尺度で多くの子どもを比べる試験がないため、偏差値という数字そのものが成り立たないのです。
ネット上の「ランキング」の多くは学費順か編集部の主観
「インターナショナルスクール ランキング 日本」などで見つかる記事の多くは、次のどちらかで学校を並べています。
- 学費の高い順・安い順:数字で並べられるため分かりやすいが、教育の内容や質の比較ではない
- 編集部やサイト運営者の主観:評判や知名度をもとにした並び。根拠が示されていないことも多い
ランキング記事を見るときは、「何を基準に並べているのか」「その基準は自分が重視したいことと同じか」を確認してみてください。学費の見方については、こちらで詳しく解説しています。
あわせて読みたいインターナショナルスクールの学費はいくら?年間費用の相場と親の年収目安
かわりに使える客観的な比較軸
順位のかわりに、冒頭の早見表で示したような客観的に確かめられる比較軸で学校を見るのがおすすめです。国際認定やカリキュラム、創立年などは、学校の公式サイトや認定団体のサイトで確認できます。こうした事実をもとに比べれば、「なんとなくの評判」ではなく、根拠をもって学校を選ぶことができます。
02「有名」「名門」と呼ばれる学校に共通する条件

「名門インター」「有名校」と呼ばれる学校には、いくつかの共通点があります。これを知っておくと、名前を知らない学校でも同じ物差しで比べられるようになります。
長い歴史と卒業生のネットワーク
有名校と呼ばれる学校の多くは、数十年から100年以上の歴史を持っています。長く続いている学校は、教育の方針や運営の仕組みが安定していることが多く、国内外に卒業生のネットワークがあることも特徴です。
国際認定とIB等のプログラム認定
WASC(米国西部地域の認定団体)、CIS(国際学校協会)、NEASC(米国ニューイングランド地域の認定団体)などの国際認定は、外部の団体が学校の運営や教育の質を一定の基準で評価したものです。また、IB(国際バカロレア)のプログラムを提供するには、国際バカロレア機構の認定を受ける必要があります。
なお、文部科学省は、WASC・CIS・ACSIなどの国際的な評価団体の認定を受けた外国人学校の12年の課程を修了した人について、日本の大学の入学資格を認めています。日本の大学への進学を考える場合にも、認定の有無は確認しておきたいポイントです。
進学先や成績データの公開
卒業生の進学先や、IBディプロマの平均点などを公表している学校もあります。こうしたデータを公開していることは、教育の成果を外部に説明する姿勢の表れともいえます。
ただし、有名=わが子に合う、ではない
有名校は、学費が高めだったり、入学時に高い英語力が求められたりすることが多いです。また、規模が大きい学校が合う子もいれば、少人数の学校のほうが力を発揮できる子もいます。有名かどうかは「比較軸の一つ」にとどめ、子どもの性格や家庭の条件と合わせて考えましょう。
03全国の有名インターナショナルスクールの見方(地域・タイプ別)
インターナショナルスクールは首都圏に多く集まっていますが、関西や中部、九州、北海道、沖縄などにも、長い歴史を持つ学校があります。ここでは地域とタイプごとの見方を紹介し、詳しい学校の情報は各地域の記事に任せます。
首都圏:長い歴史を持つ大規模校が集まる
東京・神奈川には、創立から長い年月がたった大規模な学校が多く集まっています。例として、1902年創立のアメリカンスクール・イン・ジャパン(ASIJ)は、東京都調布市のキャンパスと港区六本木の幼児部門(アーリー・ラーニング・センター)があり、ナーサリーから12年生までが通っています。
東京のエリアごとの学校の特徴や比較、「御三家」と呼ばれることがある学校の話題は、こちらでまとめています。
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関西・中部・九州・北海道・沖縄の主な学校
首都圏以外にも、歴史のある学校や国際認定を受けた学校があります。各地域の記事では、公式サイトで確認できた事実(所在地・対象学年・カリキュラムなど)をもとに学校を紹介しています。
近日公開大阪のインターナショナルスクール|関西の学校一覧と小学校・学費の見方 近日公開神戸のインターナショナルスクール|六甲アイランド・芦屋・西宮の学校 近日公開名古屋のインターナショナルスクール|愛知・岐阜・三重の学校と学費の見方 近日公開福岡のインターナショナルスクール一覧|学費と北九州・久留米の選択肢 近日公開北海道のインターナショナルスクール|札幌・ニセコの学校と学費・無償化 近日公開沖縄のインターナショナルスクール一覧|エリア別の特徴と基地内校との違い
全寮制の学校
全国から生徒が集まる全寮制の学校もあります。例として、長野県軽井沢町のUWC ISAK Japanや、岩手県八幡平市のハロウインターナショナルスクール安比ジャパンなどがあります。全寮制の学校は寮費を含めた費用や、子どもが親元を離れて暮らすことへの準備も含めて考える必要があります。高校段階の学校と進学については、こちらで解説しています。
あわせて読みたいインターナショナルスクールの高校|一覧の見方・全寮制と卒業後の大学進学
一条校の国際系
学校教育法上の「一条校」でありながら、IBなど国際的なカリキュラムを取り入れている学校もあります。日本の学校の卒業資格を得ながら国際的な学びをしたい場合は、こうした学校も候補になります。
あわせて読みたいインターナショナルスクールの一条校とは?一覧と義務教育・卒業資格の扱い
公式サイトで確認できた学校の比較例(東京)
比較軸を使うとどう見えるか、公式サイトなどで確認できた東京の学校を例に表にしました。これは順位ではなく、比較の仕方の例です。
| 学校名 | 所在地 | 対象学年 | カリキュラム・プログラム | 主な国際認定など | 男女 |
|---|---|---|---|---|---|
| アメリカンスクール・イン・ジャパン(1902年創立) | 調布市(幼児部門は港区六本木) | ナーサリー〜12年生 | 米国式(高校でAP) | WASC | 共学 |
| セント・メリーズ・インターナショナル・スクール(1954年創立) | 世田谷区 | 〜12年生 | IBディプロマ(DP) | CIS | 男子校 |
| 清泉インターナショナル学園(1962年創立) | 世田谷区 | 幼稚園〜12年生 | IB(PYP・MYP・DP) | CIS、NEASC | 1年生以上は女子(幼稚園は共学) |
| 聖心インターナショナルスクール | 渋谷区広尾 | プリK〜12年生 | AP | WASC、CIS | 1年生以上は女子(プリK・キンダーは共学) |
※各校の公式サイトなどで2026年10月7日に確認。最新の情報は各校の公式サイトで確認してください。
04学校の「レベル」を確かめる方法
偏差値がないぶん、学校の「レベル」は自分で確かめる必要があります。ここでは、公表データの読み方と見学で見るポイントを紹介します。
学校が公表しているデータの読み方
学校によっては、次のようなデータを公式サイトや学校案内で公表しています。
- IBディプロマの平均点や取得率:IBのDPを提供している学校の場合。世界平均と比べて紹介している学校もある
- 卒業生の進学先リスト:国内外のどの大学に進学しているか
- APの試験結果:米国式の学校の場合
ただし、公表していない学校も多く、公表していないからといって教育の質が低いわけではありません。また、在籍人数が少ない学校では、年によって平均点が大きく変わることもあります。数字だけで判断せず、説明会で「どんな進路に進む生徒が多いか」「進路の支援はどうしているか」を聞いてみましょう。
見学・説明会で見るポイント
見学や説明会では、次のような点に注目すると、学校の雰囲気や教育の進め方がつかみやすくなります。
- 授業で子どもたちが発言したり、話し合ったりしているか
- 英語が母語でない子どもへの学習支援(EAL・ESLなど)の体制
- 学習面で支援が必要な子どもへのサポート
- 先生が長く勤めているか(教員の入れ替わりの頻度)
- 施設や図書室、課外活動の充実度
入学の要件が高い=レベルが高い、ではない
入学時に高い英語力が求められたり、保護者にも英語力や面談が求められたりする学校があります。こうした要件の高さは、学校の授業についていけるかどうかを見るためのもので、教育の質の高さとは別のものです。日本人の入学条件や英語力の目安は、こちらで解説しています。
あわせて読みたい日本人でもインターナショナルスクールに入れる?入学条件・面接・英語力
05男子校・女子校のインターナショナルスクール
インターナショナルスクールの多くは共学ですが、男子校や女子校もあります。
男子校の例:セント・メリーズ・インターナショナル・スクール
東京都世田谷区のセント・メリーズ・インターナショナル・スクールは、男子のための学校です。高校段階でIBディプロマプログラムを提供し、CIS(国際学校協会)の認定を受けています。
女子校の例:清泉インターナショナル学園、聖心インターナショナルスクール
東京都世田谷区の清泉インターナショナル学園は、1年生以上が女子の学校で、幼稚園は共学です。IBのPYP・MYP・DPの3つのプログラムを提供し、CIS・NEASCの認定を受けています。
東京都渋谷区広尾の聖心インターナショナルスクールは、1年生から12年生までが女子の学校で、プリK・キンダー(3〜5歳)は男女ともに受け入れています。APのプログラムを提供し、WASC・CISの認定を受けています。
別学を選ぶ理由と、共学との比べ方
男子校・女子校を選ぶ家庭には、「同性の中で、周りの目を気にせず得意なことに打ち込める」「学校の教育方針(宗教的な背景を含む)に共感した」といった理由があるようです。一方で、共学の環境で多様な人と関わる経験を重視する家庭もあります。
比べるときは、男女の別だけでなく、カリキュラム、通学のしやすさ、きょうだいが同じ学校に通えるかなども合わせて考えましょう。幼稚園は共学で小学校から別学になる学校では、きょうだいの進路にも影響します。
06わが家にとって「どこがいい」の決め方

ランキングがないからこそ、「どこがいいか」は家庭ごとに違います。次の順番で考えると、候補を絞り込みやすくなります。
質問フローで候補を絞る
| ステップ | 考えること | 絞り込みの例 |
|---|---|---|
| 1. 進路 | 海外の大学か、国内の大学か、まだ決めていないか | 海外の大学を視野に→IB・APのある学校 |
| 2. カリキュラム | IB/英国式/米国式のどれが子どもに合いそうか | 探究型の学びを重視→IBの学校 |
| 3. 通学圏 | 毎日通える距離か、スクールバスはあるか | 片道の通学時間の上限を決める |
| 4. 学費の上限 | 何年間、いくらまでなら続けられるか | 12年間の総額で考える(「学費」の記事) |
| 5. 入学の要件 | 子どもと保護者の英語力、面接の内容 | 今の英語力で受けられる学年・学校か |
| 6. 学習支援 | 英語や学習面のサポートはあるか | 英語を始めたばかりなら支援のある学校 |
候補を3校程度に絞って見学する
フローで候補が見えてきたら、3校程度に絞って見学や説明会に参加してみましょう。複数の学校を見比べると、同じ「インターナショナルスクール」でも雰囲気や授業の進め方が大きく違うことがわかります。子どもと一緒に見学し、子ども自身がどう感じたかも大切な判断材料にしてください。
希望校の要件に向けた準備
希望校が決まったら、入学の要件に向けて準備を始めます。英語力の準備や面接への備え、学校選びの相談など、準備の方法にはいくつかの選択肢があります。
| 準備の方法 | どんなときに向いているか | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 家庭での英語学習 | 毎日少しずつ英語に触れる時間をつくりたい | 続けるには家族の協力が必要 |
| 学校の説明会・個別相談 | 要件や空き状況を直接確かめたい | 学年によっては欠員待ちになることも |
| 英語教室・プリスクール | 英語で過ごす経験を積みたい | 内容や費用は施設ごとに違う |
よくある質問
Qインターナショナルスクールの「御三家」とは?
公式な定義はありません。東京の学校について「御三家」という呼び方をされることがありますが、どの学校を指すかは記事や人によって異なります。東京の学校の話題は、こちらで扱っています。
Q偏差値が高いインターはどこ?
インターナショナルスクールには偏差値がありません。入学の可否は英語力や面接、空き状況などで決まるためです。学校を比べるときは、国際認定、カリキュラム、進学先の公開などの比較軸を使いましょう。
Q世界のインターナショナルスクールのランキングはある?
国際的に公式なランキングはありません。
Q有名校に日本人は入れる?
学校ごとの入学の要件しだいです。日本国籍の子どもを受け入れている学校も多い一方で、英語力や家庭の状況について要件を設けている学校もあります。詳しくは「入学条件」の記事で解説しています。
Q有名校ほど学費は高い?
規模の大きい学校や歴史の長い学校は学費が高めの傾向がありますが、学校ごとに違います。比べるときは同じ年度・同じ学年・初期費用込みでそろえましょう(「学費」の記事)。
まとめ
- インターナショナルスクールには偏差値も公式なランキングもありません。国際認定、カリキュラム、歴史・規模、進学先の公開、学費で比べましょう
- 有名校は首都圏だけでなく全国にあり、各地域の記事で詳しく確認できます。男子校・女子校もあります
- 学校の「レベル」は、公表データと見学で確かめます。入学の要件の高さは、教育の質とは別物です
- 「どこがいい」は、家庭の進路・カリキュラム・通学・学費・要件・学習支援で決まります。候補を3校程度に絞って見学を
ランキングの順位より、「わが子に合う条件を満たしているか」で選んだ学校のほうが、入学後に納得しやすいはずです。まずは質問フローの1つ目、進路の見通しから家族で話してみてください。



